2015年10月6日火曜日

『相思相愛ロリータ』感想

「相思相愛ロリータ」をプレイしました。BGMとシナリオの評判がよかったので、DMM.comで購入(1400円)。同人ゲーは久しぶりです。

主人公:おかくん。社会人。寂しい人

女の子(ロリ):まこちゃん。おかくんと電車の中で出会う。寂しい人が好き。

シャボン玉のような音楽

BGM、めっちゃいい!! とくにタイトル画面で流れているやつ。最高ですね。

少し気になったのは、似たような曲が多いことです。確かに場面ごとで変わってはいるんですけど、大きな変化がなくて、印象に残る曲がなかったです。似たような曲ばかりってのは、シナリオ上の演出のような気がします。おかくんとまこちゃんの間には、大きな出来事はほとんど起きませんし。

まどろみの中でゆらゆらと漂うような曲調がとてもよかった。ずっと浸っていたいです(おかくんとまこちゃんの生活のように)。シャボン玉がふわふわと浮き上がっていくように楽しげですが、いつか消えてしまうという運命の切なさが入り混じった音楽です。おすすめ!

日常系シナリオ(起伏薄し)

シナリオは、4時間ー5時間もあれば終わる分量。

大絶賛というわけではないですが、良いものでした。社会という荒波に揉まれて、心の弾力が失われてきた人にとっては、心に刺さるものがあると思います。まこちゃんに癒やされましょう。結局二人の愛を育んでいく話でしたが、特に障害もないので、盛り上がりに欠けていました。その起伏のなさが、日常の機微を強調していてよかったと思います。

わかりやすい敵、障害が存在しなくてよかった。でも、もう少しおかくんに葛藤して欲しかった。いやでも、あの二人ならほとんど葛藤しなくても当然かも知れない。

文章は、特に韻を踏んであるわけではなかったけど、平易な文が多かったためか、とてもスムーズに読めた。一文一文読む分には、ごく普通の文という印象だったけど、次々に文を読んでいくと雰囲気を伝わってきた。

まこちゃん、都合良すぎるかわいい

登場する女の子は、まこちゃんだけ。いわゆるロリ母性、あるいは「バブみ」(この呼び方あまり好きじゃない)。おかくんを驚くくらい甘やかす。伊東ライフよりも甘やかしているんじゃないかってレベル(主観)。ときどき背伸びする(お姉さんぶる)のがとても良かった。全体で見れば、都合の良い女の子なのだけど、たまに子どもっぽい仕草を見せるのがアクセントになっていた気がする。

中盤以降甘々すぎて、ちょっと胃もたれした。本当に都合の良い女の子。おかくんがまこちゃんに入れ込むのはわかるけれども、まこちゃんがおかくんを好きになる理由が薄すぎる。いわゆる一目惚れ系。この場合は直感系かな。

本当に二人が共有している世界

二人だけの世界を作っていく展開は最高に好きですけれども、二人だけでいいという堕ちて行く感じがこのゲームにはなかったのが残念。ここで初めて自分の中で、堕ちていくという要素が重要だと再確認。おかくんとまこちゃんは二人だけの甘美な世界から二人で脱出して未来に向けて歩み出す。この脱出が起伏なく行われていたのがひっかかりました。ふたりともこのままじゃ駄目だという意識があってそれを自然に共有していた。シナリオの都合と吐き捨てることは簡単だけれど、おそらく本当に通じ合った二人なら、それくらい共有できる。それを気付かされた。

語る部分と語らない部分がしっかりしている印象があった。お互いが聞きたい言葉を語り合い、お互いが察し合いたいことを語らなかった。その意思疎通というか二人だけの世界、二人だけが共有している世界がうまく描かれていた。

エロかった

もっと心に染み入る話かと思っていたら、かなりエロかった。ロリ系が好きなのでダメだった。シナリオとシーンが地続きなおかげで、スキップもできなかったので、なおさらダメだった。唐突なシーン挿入とかそういうのではなくて、そういう空気が少しずつ高まっていったような導入に感心。すごい。

BGMリンク